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 2014年7月15日 2014.7.1は平和憲法が汚辱にまみれた日

 インターネット環境の問題があって、メルマガを控えてきました。
 まず「Windows XPサポート終了」の騒ぎ。うちのインターネット接続業者に頼んで、ウィルス除去ソトをウインドウズからマカフィーという全く別のソフトに入れ替えました。これで取りあえずは2016年末まで大丈夫です。
 ところが先月初めだったか、あろうことかアメリカ政府のIT担当者の声明が朝日新聞に載りました。
「IEは危険だから使用をやめるように」と。IE(Internet Explorer)とはマクロソフト社が自社製品全てに搭載している基本ソフトです。たまたま和子の所に来ているPTさんが、「ああ、変えてあげましょう。うちの病院のも全部変えていますからと言って、「グーグルクローム」という無料ソフトに入れ替えてくれました。Outlook Express は使っていますが、セキュリティーはマカフィーを入れているので大丈夫です。

 前回書いたのは3.11から3周年の日でした。私は腰椎圧迫骨折の診断(整形の医師から、「介護病よ」と言われました)を受け、要介護1の認定で杖をついてマチを歩いていました。そんな時に、リハビリ専門のデイサービスがあるという情報が入り、迎えに来て貰って見学しました。週1回、送迎付きで正味3時間、前後に30分余りのストレッチがあって、11種類のマシーントレーニングをします。歩行訓練もあって、ナースとPTが一人ずつ、あとはインストラクター合わせて8人の受け入れ態勢です。マンツーマンで指導を受け、負荷を自分で調節しながら、現役引退以来20数年、廃用化していた筋肉の復活に取り組んでいます。4ヶ月経ちましたが、効果は明らかに出ています。

 先回、以下のような手紙(報告)を、そのデイサービスのPTに持参しました。

  6月22日(日曜日)、一人で和子の車椅子を押して、円山界隈を一時間あまり散歩をしました。 助っ人を頼んでの美術館行きや、北大構内のお散歩は何度かあったけれど、「一人で」は2年振りです。歩いてみて、歩道の左右への無秩序な傾斜、歩道から車道への上り下 etc.・・・かなり疲れました。途中で車椅子の方には会いませんでした。気温も22度ぐらいで気持ちいい日でしたが、電動車椅子でも無ければ、マチはバリアーだらけです。ハンディキャップを持っている者が、施設を出てマチに住むのは大変なんだと痛感しました。
 でも私はリハビリ4ヶ月の効果は著しく、あとに疲れも残らず、これから秋までの数ヶ月、また車椅子散歩を和子と楽しみたいと思います。

 さて、平和憲法が汚辱にまみれた日のこと。
 もう一度『日本国憲法』を読み直してみました。

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
第九十九条 「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し、擁護する義務を負う。

 何人もの方が書いているけれど、安倍総理は勘違いしているとしか思えません。「国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し、擁護する義務を負う」という認識がまるでなく、集団的自衛権の論議の中で、「私が、内閣が決めます」と言い放つ無法ぶり。憲法のどこにも、内閣が、総理が決めていいなどと書いてない。
 アメリカ政府高官は今度の日本国政府の「決定」を好感を持っていると新聞は報じています。それはうでしょう。大幅な軍事費削減を強いられているアメリカは、その分を日本政府が肩代わりすると言っているのだから。

 新聞には「憲法が骨抜きになった瞬間」「米国に『ノー』言えるのか」などの活字が大見出しで出ています。衆院議員亀井静香氏は「福島の原発を制御できず、放射性物質がどれだけ漏れているかわからないのに、新増設もありうるみたいなことを言うのは正気の沙汰ではない」と書いています。観測開始以来50年振りという豪雨で、日本列島は荒れています。人間の勝手な振る舞いを自然が怒っているのかとさえ思います。福島原発の後始末に、あと何万年かかるのか。集団的自衛権だの、それに伴う軍備増強、自衛隊員を地球の裏側に送ることなど、内憂だけで国が保つかというこの瀬戸際に、この戦後生まれのお坊ちゃん総理に国を任せておいていいのか、という気がします。
 毎年欠かさずやっているクラス会があります。彼らは今年還暦を迎えます。その中に地元新聞の編集員がいて、「先生、戦後68年目の日本をどう思われますか」と聞かれました。「戦後最悪だ」と答えました。そして来年は戦後70年です。国民の大部分が感じていない「軍事的脅威」をあおりたて、アメリカの軍事力の一部をを肩代わりし、ステルス戦闘機を独自開発し・・・経済ジャーナリスト財部誠一氏の試算では1千兆円(一家庭当たり1900万円)もの借金をかかえ、日本はどうなるんだろうと思うことしきりです。