介護日記

 

 2002年8月6日
 広島57回目の「原爆の日」に

 ヒロシマは、きょう57回目の「原爆の日」を迎えました。

 平和記念公園で、原爆死没者慰霊式と平和祈念式が開かれました。秋葉市長平和宣言を読みあげ、57年前「この世の終わり」を経験した被爆者にとって、再び辛く暑い夏が巡ってきたこと、その記憶が世界的に薄れつつあること、その結果、「忘れられた歴史は繰り返す」という言葉通り、核戦争の危険性や核兵器の使用される可能性が高まっていることを訴えました。

 去年9月のアメリカでのテロ事件以後、被爆者が訴えてきた「憎しみと暴力、報復の連鎖」を絶ち切る和解の道が忘れ去られたこと、アメリカ政府は、「パックス・アメリカーナ」を押しつけたり世界の運命を決定する権利を与えられているわけではないこと、そして日本国憲法第99条が「・・国務大臣・・その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と規定し、この規定に従うべき政府の役割は、まず我が国を「他の全ての国と同じように」戦争のできる、「普通の国」にしないことだとも訴えました。

 そのあとであいさつに立った小泉首相は、「核兵器廃絶に全力でとり組む」こと、そして「非核三原則は変わらない」と言ったけれど、いったい本気で真面目なのでしょうか。広島の平和記念資料館が1日から導入した「音声ガイド」のナレーションを担当した女優の吉永小百合が記者会見で、「政府の偉い方が『非核三原則を見直すかも知れない』というようなことをおっしゃっている。そういう方にこそ、ぜひ来て欲しい」と話しています。彼女は、「ブッシュ米大統領にもぜひ来ていただきたい。写真や遺品を見たら、核兵器を使おうなんて思えなくなると、私は思う」とも言いました。官房長官に言いたい放題言わせておいて、そしてアメリカの強権外交政策に全くノーと言えないでいる首相、国会会期中だったら、またいきりたって反論するのかも知れないけれど、官邸で記者団相手にフリーハンドでやる一種の放言とは、場所が違うのではないかと思います。

 『介護日記』を書き始めたのですが、パソコンの調子が変なので、今回はこれだけで。

 和子はとても元気です。私はその次ぐらい。北海道の夏らしい、からっとした暑い日がほとんど無いので、快適とは言えません。心臓のアタックとは何とか折り合いをつけています。

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