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〈日本の福祉についてひとこと〉その2

 

 以下は去年NHKにファックスを送った原文です。

 

NHK教育放送『さわやかシルバー介護』係御中

 昨夜録画した『痴ほう症のここが知りたい』第2回を見ました。
その中で、稲垣さん宅を訪問したNHKのスタッフが、本人の前でお嫁さんに「痴ほうになられて特に困るのはどんな面ですか」と普通の声で質問しているのにびっくりしました。
本人は耳が聞こえて、お嫁さんにもそれなりに応答しているのですよ。 斉藤Dr.が、「恥をかかせないように」と言われているその番組で、です。
家族は平気でよく言います。しかし、取材側がこれでは・・・。

 私の妻は61歳。発症後6年たち、このケースよりはずっと進行しています。しかし、5年前多摩市の天本HPで、ソーシャル・ワーカーから、「記憶はできなくなっても、感情は100%生きていますから、くれぐれも気をつけて傷つけないように」と言われたことをキモに銘じて過ごしています。

小樽市  後藤 治     ' 98.7.9 

 天下のNHKからは、一言の返事もありません。
でも そのあと気をつけて見ているけれど、同じことを繰り返してはいないようなので、誤りを認めたんだろうと思います。

 ボケた(この言葉についても次回書きます)本人の前では、何を言ってもわからないだろうと、家族や福祉介護スタッフの間で錯覚があるようです。
でも私は、(ここの在宅介護支援センターのワーカーも同意見なんだけれども)「本人は表現できないだけで、聞こえているのだ」と思います。                 '99.1.26