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〈日本の福祉についてひとこと〉その1

 

 私達が住む小樽市は、全国の先進地域と比べれば、福祉後進地域です。 でも、そこで声を上げ続け“限定的ながら・・・24時間サービスはありません・・・日本一の福祉サービス”を受けていると思っています。
同じ小樽で、声をあげないでいて、福祉を利用できないでいる人と比べて、もちろん平等ではありません。でも、制度自体が“申請主義”で、声をあげない限り、行政からの手はのびてきません。
 人が尊厳ある生命を全うできるためには、行政の側から「手を差しのべる」ことが絶対必要だし、北欧をはじめ先進国ではそうなっているのに、日本の状況はお寒い限りというしかありません。
1年後に迫った介護保険の導入後を、しっかり見極めて行かなければと思っています。

 教え子から来た年賀状の一節を紹介します。
「先生の重たい荷物を、皆で少しずつ分担して背負ってあげたいです。私達の将来の出来事なのですから。」
彼女は2年前に実父を同じ病気で亡くしています。

 今までは、「介護した経験のある者にしかわからない」と言われてきた世界だけれど、これから迎えようとしている超高齢化社会では、“みんなの出来事”なのだと思います。
                      '99.1.6