《左側の3本の木》 《チュー太の介護日記》 《右側の2本の木》

 2014年12月17日 総選挙が終わって

 総選挙は予想どおりながら自民・公明両党の圧勝に終わりました。しかし戦後最低の投票率52.66%で、これは有権者のおよそ半分です。自民党の得票率は、いちばん投票者の意思を示していると言われる比例区で1766万票、有効投票数5333万票の33.11%、公明党は同じく757万票で有効投票数の14.22%、両党合わせて47.33%です。

 対有権者比では、47.33×52.66%=24.92%。つまり有権者の4分の1しか政権与党に投票していないのです。沖縄選挙区だけは4議席とも反与党候補が当選しました。それは「米軍基地はいらない」ことで一致したからでしょう。なぜメルトダウンが続く福島で、「原発はいらない」ということだけで、野党統一候補が立てられなかったのでしょう。もし北海道で「日本に米軍基地はいらない」という統一候補が出たら、私は躊躇なくその候補に投票したでしょう。全国の有権者が「沖縄の痛みは沖縄のこと」と考えているなら、日本という国に未来はないでしょう。

 今日の新聞に『沈みゆく大国アメリカ』堤未果という新書の広告が出ていました。私はこのジャーナリストが書いた本を今年2冊読みました。ほんとうにアメリカは「沈みゆく大国」になってきたんだと思います。そのアメリカに安保条約でしばられ、薩摩藩の琉球処分以来、沖縄戦、戦後の米軍基地の押しつけ・・・日本という国の政治は、いま戦後最低と思わざるを得ません。

 選挙戦の最中の10日に特定機密保護法が施行されました。どんな行為がこれに該当するかは各省庁に任され・・・そして「最高刑は禁固10年」と決められています。

 1971年の沖縄密約事件(外務省機密漏洩事件;いわゆる西山事件)は、沖縄返還協定にからみ、取材上知り得た機密情報を国会議員に漏洩した毎日新聞社政治部の西山太吉記者らが国家公務員法違反で有罪となった事件です。西山記者と、彼に情報を漏らしたとされる外務省の蓮見事務官は執行猶予付きの禁固刑(最高裁判決)でした。国民の知らないところで、やたらに「国家機密」が決められ、それに刑事罰が課せられ・・・これは「いつか来た道」です。

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 前回の日記は10月8日でした。そのあと小春日和の車椅子散歩を書く予定で、「札幌の古道を歩くコース」も決めていましたが急に寒くなり、来年春に延期しました。今は12月半ばなのに、北海道は例年の厳寒期(2月)並みの真冬日が続いています。日本列島全体の天候がおかしくなって、気象庁が記者会見をして理由を説明しているけれど、「人間が地球をいじめている結果」だとは言いません。

 そして夕刊のトップ記事、「高浜原発"新基準適合"再稼働来春以降・・・」。

 先日、大間原発の審査申請=建設中のフルMOX(プルトニウムとウランを一緒に燃やす(世界に前例がない)。危ないなあ、フクシマのメルトダウンも処理しきれていない今の技術水準で。

 ともかく和子を守ってこの冬を乗り切りたいと思っています。